【推薦状】
<東大が求めているもの>
推薦状に対する各校の対応はかなりバラつきがあった。例えば、中央は、推薦状は一切受け付けないとしてるし、早稲田は、推薦状用の書式が出願書類内に含まれていた。で、東大は、説明会のときの話に「アピール書類があれば、全部出すのをおすすめする」という話から察するに、あるならだせばくらいのスタンスなのかもしれない。
が!しかしである、社会人にとっては、一番力を入れるべき項目と考える。理由は簡単で、履歴書やステメンは記入スペースが限られており、自分のことについて思う存分書けない一方で、推薦状は書式指定もなく、自由に提出OKときたもんだ、だもんで、自分のいいように自分のことをアピールし放題な項目は推薦状しかないから。ある意味で、履歴書よりもステメンよりも重要度は高い。推薦状というとおまけ的なイメージだが、そんなことはない、むしろメインとして扱ってもいいと思う。あと、推薦状は人に書いてもらうものだから、自分の言いようには書けないのではないかという疑問は当然あるが、その点については、執筆者に対してある程度の方向性や書いてほしい項目くらいを指示することは可能だし、むしろ、多忙な方に依頼する場合は、それくらい準備をしてから渡すのがマナーだと思う。
<私の場合とアドバイス>
自分は、職場のトップの上司と、よく仕事で一緒になる弁護士に書いてもらった。合計2通。自分の場合は、職種が法律がらみなので、その職場の方たちからの推薦状は意味が大きかったと思っている。ちなみに、大学時代の教授にも依頼しようかと思ったが、さすがに、疎遠になってるので依頼するのは気が引けた。
執筆依頼の方法としては、意外と、「MBA留学の際の職場の上司からの推薦状」というシーンでネット検索するといろいろ出てきた。というか、日本においてそのような状況以外で、大学院進学のための上司への推薦状執筆依頼なんて状況が起こりえないのではなかろうか。社会人が院に進学するケースは国内ではまだ稀だし。会社としてもあまり推奨しないだろうから、本人としても、「進学のために仕事辞めます、だから推薦状書いてほしい」と、上司へ依頼するのは難しい。
http://ameblo.jp/gradabroad/entry-10908865913.html
で、↑こういうサイトを参考にしつつ、「依頼書」なるものを作成した。分量は数枚あり、まずは、大学院出願にあたり推薦状を書いてほしいという依頼文書、次に、執筆の際に触れてほしいことをアウトライン式に書き出したもの、出願大学の特徴や締切・形式の指示、参考として、法曹になりたいのかという志望理由書、大学時代の専門や成績。もちろん、書類を渡すだけで良いわけがなく、食事や電話でのコミュニケーションをとりつつ、自分の口から真摯に依頼し、内容についてもできるだけ具体的に協議していく。また、執筆終了まで放置ではなく、執筆途中段階でも方向性が間違っていないか、できるだけ話あって詰めていく。当然だが、締切に余裕をもって依頼する。
ちなみに、書いてもった内容は、基本的にはステメンと似ているが、まず、執筆者が何者で、出願者とどういう関係なのか。業務上でどういう関わりがあるのか。出願者の仕事内容。特筆すべき成果、ここは特に具体的エピソードを盛り込んで説得性を持たせる。あえて短所についても触れてもらい、それを補うためにも進学は有意義だという流れ。本人が貴校に与える良影響、本人が法曹として司法界・社会に与える良影響。「本人が貴校に与える影響」の部分は各校についてかき分けてもらえると一番良いが、執筆者の負担も考え、「貴校」という表現で一般化してもらって、コピーしてそれぞれのローに提出した。
上司に言い出すタイミングと方法について。上司に推薦状依頼する=退職宣言なわけで、これは、上司にもよるし職場環境にもよるし、なんとも難しいところ。まぁ、推薦状を依頼しようと思うくらいの相手なので、普段から自分のことを良く思ってくれている人なわけだから、ぶっきらぼうな対応を取るというのは可能性として低いと思う。それに、進学理由をきちんと真剣に伝えられれば理解してもらえるのではないだろうか。自分の場合は、特に、分野が司法ということで継続している事情もあり、わりと前向きにとらえて応援してもらえた。
教授からの推薦状について。これについては、自分も依頼してないし、なんともいえない。まず、在学生の場合、日本において、理系学部卒で企業へ推薦で採用試験を受ける場合に、担当教授へ推薦状を依頼するという状況はネット検索してたら、あるようだが、よく読むと、学生が自分で書いて、教授がサインするのが典型的みたいで、うーん。そういう推薦状を大学院が重く受け止めるような文化が日本にあるんだろうか。でも、ないよりはあった方がいいし、少なくとも、「教授と良好な人間関係を保つ」スキルがあります、というアピールにはなる。あと思い浮かぶのは、低いGPAをカバーする目的での推薦状。これはそれなりに意味を持つような気もするが実際どうだろう・・・。でも、低い成績だった生徒に対して、高質な内容の推薦状が書けるとは思えない。逆に、高GPAの人は、そえれで学業評価は十分なわけで、あえて教授の推薦状を付けたとしても相対的な価値は低くなる。まぁ、上記のとおり、教授との人間関係面アピールを追加することは可能だが。次に、社会人の場合だが、意義はあると思う。というのは、もし、その「学業成績が振るってない場合、相対的に教授からの推薦状の価値が上がる」というセオリーが当てはまるとすれば、社会人というのは、学業からしばらく離れてたわけだから、勉強スキルの信ぴょう性が薄い。そこで、大学時代の教授からの推薦状は強力な気がする。あと、人間関係面でも、何人も前の教授との関係を今でも良好に保ってますよというアピールになる。
余談だが、MBA進学等のウェブサイトをみてても分かるが、海外と国内の推薦状文化はまったく別物であるため、海外大学の教授へ依頼する際、またその逆も、慎重に取り組んだほうがいいと思う。
<まとめ>
長々と書いてしまったが、個人的には推薦状は重要というか、アピールできるチャンスだと捉え、大いに利用すべきと考える。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントされる際は、ハンドルネームの記載をお願いします。名前欄が「匿名」ですと、他の方とかぶってしまい、返信が困難になるので、お願いします。